前回の記事では、「台湾料理店」と「台湾ラーメン」の意外なルーツについてご紹介しました。
「台湾料理店」と名乗っていても、実は台湾発祥ではなく、日本独自のスタイルで発展したお店が多い――そんな事実に驚いた方も多かったのではないでしょうか。
では実際のところ、日本全国にある台湾料理店は美味しいのでしょうか?
「どこも同じような店に見えるけど、本当に違いはあるの?」
「安くて量が多いだけ?」
そんな疑問を解決するため、今回は静岡県東部を中心に実際に食べ歩いた台湾料理店を比較してみました。
味、ボリューム、価格、接客などを比べてみると、想像以上にお店ごとの個性があり、「ぜひおすすめしたい店」から「もう少し頑張ってほしい店」までさまざまでした。
それでは、実際に訪れたお店をご紹介していきます。
コンテンツ
「九龍城 (キュウリュウジョウ)」沼津|コストパフォーマンスなら一番おすすめ
最初に紹介するのは、沼津市下香貫にある「九龍城」。
友人の紹介で初めて訪れたのは4年ほど前ですが、このお店をきっかけに私の台湾料理店に対するイメージが大きく変わりました。
それまでは「安くて量は多いけれど、味はそれなり」という印象だったのですが、九龍城は違いました。
まず驚くのはボリューム。
他の台湾料理店と比べても一回り多く感じます。
さらに価格も非常にリーズナブル。
ランチは590円(税抜)。
ラーメン、一品料理、ご飯、唐揚げまで付いて、ご飯はおかわり自由という驚きの内容です。
しかも味もしっかり美味しい。
コストパフォーマンスという点では、今回紹介するお店の中でもトップクラスだと思います。


ランチは590円(税抜)!
これだけ種類もあり、ラーメンとメインの一品にご飯、唐揚げまでついて、しかもご飯おかわり自由。

お酒も安いし、食べ放題、飲み放題プランも魅力的。


単品ラーメンも全種類480円(税抜)と非常に良心的。
今回は「青椒肉絲ランチ(豚骨ラーメン)」を注文しました。

ピーマンはシャキシャキ感がしっかり残っていて、味付けも絶妙。
思わずご飯が進む美味しさでした。
私が初めて台湾料理店を人におすすめしたいと思ったのが、この九龍城です。
台湾料理店はなぜ量が多いの?
台湾料理店へ行くと、「とにかく量が多い」と感じたことはありませんか?
これは私個人の印象ですが、多くの台湾料理店では、中国東北部出身と思われるスタッフを見かけます。
もちろん実際に出身地を確認したわけではありませんが、中国語の発音を聞く限りでは、そのように感じることが少なくありません。
中国東北部には「料理はたっぷり出すのがおもてなし」という食文化があると言われています。
足りないよりも余るくらいの方がよいという考え方で、レストランでも食べきれないほど料理が並ぶことがあります。
もちろん中国全土に共通する文化とは言えませんが、このような背景が、日本の台湾料理店のボリュームにも影響しているのかもしれません。
龍華 土肥店(伊豆市)|本格的な台湾ラーメンが楽しめる人気店
続いて紹介するのは、伊豆市土肥にある「龍華 土肥店」。
周辺には中華料理店が少ないこともあり、地元の方やツーリング客で賑わっている人気店です。
平日限定の日替わりランチは750円。
一品料理にラーメン、ライス、サラダ、揚げ物、漬物まで付いてこの価格はかなりお得です。
但し他の台湾料理店と違って、日替わりランチのメニューでないものは値段が通常の定食の値段になるのでご注意を。
通常の定食は900円から1100円です。
日替わりランチや定食とは別にラーメンセット750円というのもあります。
5種類のラーメンと6種類のご飯物から好きな組み合わせを選べます。
ラーメン
- 醤油ラーメン
- 台湾ラーメン
- 豚骨ラーメン
- 塩ラーメン
- 味噌ラーメン
+
ご飯もの
- 炒飯
- 天津飯
- 麻婆飯
- 中華飯
- 回鍋飯
- 台湾炒飯
これで750円
今日の日替わりランチは青椒肉絲でした。
ラーメンは台湾ラーメンを選びました。

特に台湾ラーメンは、これまで食べた台湾料理店の中でも本場・名古屋系台湾ラーメンに近い印象。
しっかり辛さがあり、中細麺との相性も抜群でした。
結構良かったので、2日連続通っちゃいました。
次の日は・・・・

翌日も再訪し、今度は豚骨ラーメンと回鍋肉を注文。
台湾料理店では、豚骨ラーメンにもやしがたっぷり載っていることが多いですが、このお店も例外ではありませんでした。
これがまた他の台湾料理店行っても同じようにもやしが載っているのも面白い。
台湾料理店の豚骨ラーメンも日本のとは違うけど、これはこれで結構美味しい。
ネットでは接客について厳しい口コミも見かけますが、私自身は特に気になる点はありませんでした。
ちなみにこの龍華 土肥店 (リュウカ) の近くには以前紹介した、「河津屋」があります。
『河津屋』 胡椒の効いた 『葱油湯麺』キョーソーメンが人気のお店をご覧ください。
百味鮮 興津店(静岡市清水区)|料理によって評価が分かれる一軒
続いて訪れたのは、静岡市清水区興津の「百味鮮」。
清水の興津(おきつ)。
国道52号線にある「百味鮮」。
価格やセット内容も一般的な台湾料理店とおなじ様な感じです。
量はほかの台湾料理店と比べるとそれほど多いと感じませんでした。
台湾ラーメンセットの豚肉のキムチ炒めみたいなのにしました。
揚げ物は揚げ餃子でした。



台湾ラーメンに関しては他のお店と変わらず。
豚キムチがかなりベチャベチャしていて水っぽくあまり好みの味ではなかったです。
後日再訪した際は、台湾ラーメンと回鍋肉丼を注文。
こちらは肉の量も多く、味付けもしっかりしていて満足できる内容でした。
台湾ラーメンは明らかに前食べた時より辛さが弱い。
色も全然赤くないですね。
料理によって多少のばらつきがある印象です。

このお店は店員さんの態度が不評の様で、コメント欄が荒れています。
私はそれほど感じませんでしたが。
次はまたまた飛びまして。
函南町にある台湾料理店。
台湾料理 昇龍 函南店|再訪で印象が大きく変わったお店
田方郡函南町の「台湾料理 昇龍」。
ここも価格、セット内容もほぼ同じです。
ただ量は他の台湾料理店と比べて多くはないです。
今回は珍しく塩ラーメンを選んでみました。
セットは鶏肉の黒胡椒炒めにしてみました。


ここはちょっと味に関してはガッカリでした。
選んだメニューのせいなのか・・・。
鶏肉の黒胡椒炒めは肉がすごく硬く、一つ一つが小さい、味も薄めでした。
他のメニューを頼んでいないのでなんとも言えないですが、こ正直、「もう来ないかもしれない」と思ってしまいました。
ところが数日後、仕事で近くを通った際に再訪してみると、その印象は一変しました。
まずは最新のメニュー表、お値段。




味は前回の印象と全く違いました。
正直美味しかった!
やはりメニューによってムラがあるのかな?
ランチタイム真っ只中でしたが、お客さんも多くて流行っている感じでした。
今回はラーメンセットの台湾ラーメンと麻婆豆腐を注文。

ラーメンは結構味が濃いめでした。
辛味もちょうどよく美味しかった!
麺が加水多めの中細で自分の好きなタイプ。

さて麻婆豆腐はどうだろう?
ドキドキ。

なんとまあ・・・。
本格的四川風の様な花椒がピリッと効いて旨い!
結構辛めでお子様が好きな麻婆を期待している方には合わないかもしれません。
私は気に入りました。
衛生に関してはあまり良くはないかもしれないが、サービスは悪くはなかったと思います。
混んでいるにもかからわず提供が早かったし、慣れない日本語でも敬語などを使ったり、笑顔で対応してくれました。レシートを下さいと言うと、丁寧に領収書を書いてくれました。
ランチタイムは駐車場がいっぱいです。
台湾料理店の口コミを見て感じたこと
台湾料理店についてGoogleマップやブログの口コミを読んでいると、とても興味深いコメントを見かけます。
「台湾料理店だから台湾人が経営している」
「台湾料理なのに台湾語を話していない」
このような意見を目にすることがありますが、実際にはそうとは限りません。
台湾では公用語である標準中国語(北京語)を日常的に使う人が多く、「台湾語(台湾閩南語)」だけを話しているわけではありません。
また、日本で「台湾料理店」と呼ばれているお店の多くは、台湾の伝統料理を提供する専門店というより、日本独自のスタイルで発展した中華料理店です。
そのため、店名だけで判断すると誤解が生まれやすいのかもしれません。
もちろん、接客や料理の好みは人それぞれです。
だからこそ、ネットの口コミだけで判断するのではなく、自分の目で確かめてみるのも食べ歩きの楽しさではないでしょうか。
他の記事台湾料理店の正体とは?台湾ラーメンは台湾料理ではない?全国に増えた理由を徹底解説にて台湾料理店とはどんなお店なのか書いてますので興味ある方はどうぞご覧ください。
次回他のメニューも試してみたいと思います。
まだまだ台湾料理店の写真がたくさんあるので次回紹介していきたいと思います。
まとめ
今回訪れた4店舗は、どのお店も似たような外観やメニューでしたが、実際に食べ比べてみると、それぞれに個性がありました。
私個人のおすすめランキングは、
第1位 九龍城(沼津市)
味・ボリューム・価格のバランスが抜群。
第2位 龍華 土肥店(伊豆市)
台湾ラーメンの完成度が高く、セットメニューも魅力。
第3位 昇龍 函南店
再訪で評価が急上昇。本格四川風麻婆豆腐はおすすめ。
第4位 百味鮮 興津店
料理によって評価が分かれるものの、十分楽しめるお店。
今後も静岡県東部を中心に、さまざまな台湾料理店を食べ歩いて紹介していく予定です。
また、「台湾料理店」と「台湾ラーメン」の誕生秘話や、日本独自に広まった背景については、別記事『台湾料理店と台湾ラーメンの謎』で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
食べ比べ

ピンバック:台湾料理店食べくらべ②(静岡県東部) - Awesome Trips