マレーシアのローカルフードといえば「肉骨茶(バクテー)」。
中でも、ジョホール州・Segamat(スガマット)で人気の 『潮州砂煲肉骨茶(チャオジョウ・バクテー)』は、
漢方の香りがしっかり効いた、甘みのない本格派肉骨茶が味わえる名店です。
本記事では、
- 肉骨茶(バクテー)とは何か
- 潮州系肉骨茶の特徴
- Segamatの人気店「潮州砂煲肉骨茶」の実食レビュー
- 注文方法・食べ方・価格感
を、マレーシア在住経験者の視点で詳しく解説します。
コンテンツ
肉骨茶(バクテー)とは?|マレーシアの国民的漢方スープ
肉骨茶ってなに?
Wikipediaから引用させていただくと下記の通りです。
ぶつ切りの豚あばら肉(皮付き)や内臓肉を、漢方薬に用いる生薬と中国醤油で煮込んだ料理で、一般的には土鍋で供され、白米にスープを掛けながら食べる。
刻み生ニンニク・刻み青唐辛子を好みに応じつけたり、スープに入れる。
油条(中国式の揚げパン)を切ったものをスープに浸して食べる。Thick Soy Sauceと呼ばれる甘口のどろっとした中国醤油を提供する店が多い。
伝統的なスタイルは豚肉のみとされているが、野菜類、きのこ類、中国湯葉、厚揚げなどが入ったメニューもある。
生薬にはスターアニス(大茴香)、シナモン(桂皮)、クローブ(丁子)、コショウ(胡椒)、ニンニク(大蒜)などがよく使われるが、他にも多様な組み合わせがあり、店によって個性がある。
以前の記事で肉骨茶の注文の仕方、味の違いについて詳しく説明しているので、下の記事を参照してください。
牛肉を使った珍しい肉骨茶もあリマス。
マラッカのお店です。
興味ある方は下の記事をどうぞ。

はじめまして「おうすけ」と言います。
このブログでは伊豆や静岡の観光スポット、おすすめグルメ、ランチスポットなど色々な分野を紹介しております。
2023年より、かつて暮らしていたマレーシアに戻ってきました。
今後はしばらく、マレーシアの食や文化、言語について、かつて15年以上マレーシア住んでいた私ならではの視点で紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。
【Segamat】潮州砂煲肉骨茶のアクセス・営業時間
住所 7, Jln Utama 2/13, Taman Utama, 85000 Segamat District, Johor, マレーシア
TEL 0167033553
営業時間 8:00-14:30
定休日 木曜日

メニュー
メニューは壁に貼ってる紙のみで撮り忘れました。
下の写真はお持ち帰りのメニューの様です。

大体肉骨茶やさんのメニューはどこも同じような感じです。
注文の仕方やメニューに関しては、上に貼り付けた過去の記事を参照してみてください。
潮州砂煲肉骨茶とは?|甘くない本格派バクテーの特徴
潮州砂煲肉骨茶とは?
「潮州(Teochew)」+「砂煲(土鍋)」
- 潮州(Teochew) 中国・広東省潮州出身の華人文化
- 砂煲(サーバオ) 土鍋で煮込む・提供するスタイル
つまり
👉 潮州系華人の調理法で、土鍋提供の肉骨茶
という意味です。
潮州砂煲肉骨茶の特徴
① スープが比較的クリアであっさり
- 色は濃いが、味は重くない
- 漢方臭さが控えめ
- 脂っこさが少ない
👉 薬膳スープが苦手な人でも食べやすい
② 胡椒とニンニクが主役
潮州系は
- 黒胡椒・白胡椒
- ニンニク
の風味が前面に出ます。
👉 ピリッとした胡椒の辛さ
👉 体が温まる感じ
③ 甘みがほぼない
- 砂糖を使わない
- 甘口ダークソイソースに頼らない
👉 「しょっぱ旨い・スッキリ系」
④ 内臓入りが多い
潮州砂煲肉骨茶ではよく👇が入ります。
- スペアリブ
- バラ肉
- レバー・腸・胃などの内臓
👉 食感のバリエーションが豊富
| 比較項目 | 潮州砂煲肉骨茶 | 一般的なバクテー(クラン系) |
|---|---|---|
| 味 | あっさり・胡椒強め | 濃厚・漢方強め |
| 甘さ | ほぼなし | やや甘い店も多い |
| 香り | ニンニク+胡椒 | 漢方薬感が強い |
| スープ | 比較的軽い | 重厚でコク深い |
| 初心者向け | ◎ | △(好みが分かれる) |
実食レビュー|一人分の肉骨茶(バクテー)を食べてみた
今回は一人分のスープバージョンを注文しました。
テーブルの上の調味料&トッピング


お決まりの唐辛子とニンニク醤油。
マレ中華はこれがなければ始まらない。
たいてい「肉骨茶屋さん(バクテー)」には2種類の醤油が置かれていて、一つは普通の醤油(もしくは中国たまり醤油の様な)、もう一つはどろっとした、甘味のある色の濃い醤油、Dark Soy sauce(老抽)。

このDark Soy sauce(老抽)、煮込み料理や炒め物などに、濃い色付けや照り、甘みを出すため、使われますが、日本のたまり醤油ともまた違う気がします。。
とろみや甘み、色を出すためには、砂糖やカラメル色素、他の添加物が加えられています。
色は濃いけど決して塩味(えんみ)が強いわけではないです。
意外と味が軽くてびっくりします。
その醤油をご飯にかけたり、醤油と混ぜたり、人それぞれ色々な方法で使用します。
私は小皿に入れたニンニクとチリに普通の醤油とこのDark Soy sauce(老抽)を入れて、ソースを作ります。

今回は、「油条(ヨウティアオ)」を追加。
「Yau Char Kwai」とか「Char Kuih」などと表記されている場合もあります。
揚げパンみたいやつです。
スープの味と漢方のバランス
到着しました。

ちょっと具が少なめかな?とも思ったけど、一人分なんでこんなもんかもしれないですね。
掬ってみると結構肉が入ってます。

スープは結構濃いめの色をしていますが、これが味が濃いというわけでもないのです。
こちらのスープは塩味(えんみ)はちょうど良い味で、チャイニーズハーブの味がクランの本場のバクテーに比べると強くなく、どもちゃんとハーブの味はいています。
たまに甘いスープの肉骨茶もあるんですが、ここのは全く甘味なしで⭕️。
潮州肉骨茶と謳っているだけあってスープは濃くない。

バクテーの具材の内容(排骨・花肉・内臓)とお値段
入っていた肉は
排骨(スペアリブ):2つ
花肉 (バラ肉):6つ
内脏(内臓): 8つ
お値段がご飯1 杯、油条1碗、 肉骨茶1碗で合計=RM21 (約733円)
マレーシアの食事の値段にしては結構高めと言えます。
ですから、ローカルの人もしょっちゅう食べるものではないです。

油条(ヨウティアオ)とお肉の食べ方

こうやって唐辛子ニンニク醤油に肉をつけて食べてみます。
うみゃ〜
「油条(ヨウティアオ)」と投入。

「油条(ヨウティアオ)」はスープを吸ってしまうので食べる直前に少しづつ入れます。
でもブヨブヨになったのが好きな人は全部入れちゃうのもあり。
これをスープに入れずに、箸でつまんでスープにチョンチョンとつけて食べるも良し。
お好みで。
他にもトッピングできるものがあったりするので、言語ができればお店の人におすすめを聞いてみてもいいですね。
まとめ|Segamatで本格派肉骨茶(バクテー)を食べるならここ
『潮州砂煲肉骨茶(チャオジョウ バクテー)』は、
- 甘くない漢方系スープが好きな人
- ローカル感のある肉骨茶を探している人
- クアラルンプール以外で名店を開拓したい人
に特におすすめの一軒です。
どちらかというと、濃い味が好きではないローカルに好まれている味です。
肉骨茶は店ごとに味の個性が大きく違う料理。
Segamatを訪れる機会があれば、
ぜひ一度この潮州系肉骨茶を体験してみてください。
基本的に肉骨茶はどこでもそれなりに美味しいのですが、味が薄かったり、濃かったり、ハーブの量が多かったり、と微妙に違うので、自分好みのバクテーの味を探して、色々試してみるのが大切です。
ローカルの人のお勧めでも、「ん?」っていうお店もありますしね。
肉骨茶発祥の地と言われているクランや大きな街クアラルンプールやマラッカ、ジョホールバルなどは美味しい店がいっぱいあるので、色々試して違いがわかってくると思います。
