「町中華で飲ろうぜ」の堂々オマージュ企画、『マレー中華で飲ろうぜ』第5弾!
マレーシアの中華料理店に行くたび、いつも思うのです。
この料理で、どうして酒を飲まずにいられようか?
そう、マレー中華は“飲める中華”。
しかも多くの店がリーズナブル価格で、一人でも入りやすい。
本記事では、
- マレーシア初心者
- 一人旅・一人飲み派
- 中華×ビールが大好き
そんな人に向けて、
マレー中華の「ワンプレート飯×酒に合う料理」**を徹底解説します。

はじめまして「おうすけ」と言います。
このブログでは伊豆や静岡の観光スポット、おすすめグルメ、ランチスポットなど色々な分野を紹介しております。
2023年より、かつて暮らしていたマレーシアに戻ってきました。
今後はしばらく、マレーシアの食や文化、言語について、かつて15年以上マレーシア住んでいた私ならではの視点で紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。
コンテンツ
マレー中華での注文方法|一人飲み初心者でも失敗しない
『町中華で飲ろうぜ』に完全に影響を受けた企画、『マレー中華で飲ろうぜ』!
マレーシアの中華料理は、
✔ 価格がリーズナブル
✔ 一人でも入りやすい
✔ そして何より、酒に合う
このシリーズでは、
「これは飲まずにいられない…」
そんなマレー中華の一皿を、実体験ベースで紹介していきます。
マレー中華に来たら、まず決めるのはこの2択。
① 炒飯・麺などの「一人前メニュー」
② おかずのみを複数注文(※量多め・やや高め)
一人飲みの場合、断然おすすめなのが①のワンプレート飯。
理由は
- 価格が安い
- 提供が早い
- 一人でも気まずくない
日本でいう「丼もの」に近く、
ご飯+おかずがワンプレートで提供されます。
※唯一の欠点は「ご飯が付く=腹にたまる」こと。
ただし軽く1杯飲むならむしろちょうどいい。
マレー中華の過去の記事もご覧ください。
マレー中華の定番|お一人様ワンプレート飯とは?
前回お一人様メニューの麺料理を紹介しましたが、今回はお一人様ワンプレートメニュー。
皿に盛られたご飯の上や横に一品おかずが載ってるプレートで、大体RM6〜RM12(2024年10月で210円〜420円ぐらいです。)
これがメニューです。

なぜメニューが斜めなのかは私にもわかりません・・・・。
おひとり様用ワンプレートメニュー
- 「鸡肉(ジーロウ)」=鶏肉
- 「排骨(パイグー)」=スペアリブ、骨付きばら肉
- 「猪肉(ジューロウ)」=豚肉
- 「鱼片(ユーピェン)」=魚
- 「虾球(シャーチュウ)」=海老
- 「豆腐(ドウフ)」=豆腐
- 「烧肉(シャオロウ)」=豚のバラ肉をグリルしたもの
- 「苏东(スードン)」=イカ
マレー中華の定番中の定番|姜葱猪肉饭(ジャンツォン・ジューロウファン)
マレー中華の王道中の王道。
置いてない店は
「それ、マレー中華ちゃうやろ」と言いたくなるレベル。
特徴
- 生姜×ネギ×玉ねぎの香り
- 醤油ベースでシンプル
- 大ぶりのドライチリ入り(結構辛い)
日本の生姜焼きとは別物で、
香りと辛味でビールが進む一皿。
※ドライチリはかじらないように端へ避難推奨。
『姜葱猪肉饭(ジャンツォンジューロウファン)』の「姜」は生姜、「葱」はタマネギ、「猪肉」は豚肉です。
日本の生姜焼きとも違い、タマネギとネギが入っていて、生姜もスライスしたものがゴロッと入っているので、辛味もあリマス。
味付けは醤油ベースでシンプル。
タマネギと生姜の香りがシンプルな味にもパンチを加えています。

下の写真は別の店のものですが、『姜葱猪肉饭(ジャンツォンジューロウファン)』は大体大きめにザックリ刻んだドライチリ(鷹の爪)がゴロゴロ入ってます。
こいつが結構辛いのでかじらないように、横にうまく避けましょう。


酒飲み必食|三岜猪肉饭(サンバル・ジューロウファン)
ビール党に全力で推したい一皿。
『三岜猪肉饭(サンバージューロウファン)』です!
「三岜(サンバ)」=マレーシアの定番チリ調味料 サンバル のこと。
サンバル・ベラチャンとは?
- 唐辛子
- 乾燥エビ(ベラチャン)
- にんにく・玉ねぎ
を油でじっくり炒めた発酵系スパイシーペースト。
最初は
「うっ…クセ強っ!」
となりますが、
👉 食べ進めるとコクと旨味が爆発
これはもう
酒のために存在する料理。
「Sanbal(サンバル)」ソースについては以前の『虾面 Prawn Mee(プロウンミー)』の記事でちょっと触れてます。
サンバルソースの中でもチャイニーズのレストランで使われるのは、サンバルに乾燥エビを加えたサンバル ベラチャン(Sambal Belacan)です。
「サンバル ベラチャン(Sambal Belacan)」とは
サンバル ベラチャン(Sambal Belacan)は、乾燥海老(べラチャン)と唐辛子、にんにくなどをすりつぶして混ぜ合わせたエスニックなペーストです。
刺激的な辛さが特徴で、肉や魚介、野菜、焼き飯、麺料理、鍋のつけだれなど、さまざまな料理に使用できます。
サンバルはマレーシア料理に欠かせない辛味調味料で、唐辛子ベースの万能調味料とも呼ばれます。ブラチャンはマレーシアの魚発酵食品で、小エビやアミを塩漬けにして発酵させ、ペースト状にして乾燥させたものです。発酵独特の香りが特徴で、加熱調理すると焼きイカのような香ばしい匂いが立ちます。
サンバルの作り方は、多めの油で唐辛子、玉ねぎ、にんにく、砂糖などをじっくり炒めるのが一般的です。ブラチャンやタマリンドを加えることもあります。時間をかけて炒めることでコクのある甘辛味に仕上がります。
そしてこのサンバル ベラチャン(Sambal Belacan)を使って、鶏肉や豚肉を炒めたものがマレ中華にはありまして、こいつがまたビールに合うのですよ。
下の写真が豚肉とサンバル ベラチャン(Sambal Belacan)を炒めた『三岜猪肉饭(サンバージューロウファン)』です。

最初は臭みがあって、ウッとくるのですが、食べたらコクがあってしょっぱ辛くて美味いのです。
ぜひ酒のお供にすべし!
日本人にも馴染みやすい|咕咾肉饭(グーラオロウファン)
次の一皿は『咕咾肉饭(グーラオロウファン)』。
いわゆる酢豚系。
甘酸っぱいケチャップベースで、
日本人には比較的食べやすい味。
ただし…
❌ パイナップルの代わりにきゅうり入り
→ 好き嫌いは分かれます。
まあ私は基本注文しないのでどうでもいいです。

揚げ鶏×甘辛ソース|蒙古鸡饭/蒙古鸡丁饭
お次は『蒙古鸡饭/蒙古鸡丁饭(モングージーファン/モングージーティンファン)』。

『蒙古鸡饭/蒙古鸡丁饭(モングージーファン/モングージーティンファン)』とは何か?
料理の特徴
- 下味付き鶏肉を揚げる
- 甘辛ソース+練乳でコクあり
- 野菜はほぼ無し(潔い)
では蒙古鸡饭と蒙古鸡丁饭の違いは何か?
『蒙古鸡饭』=骨がついたモモ肉をぶつ切りにしたものを使用したもの
『蒙古鸡丁饭』=胸肉などの骨なしの肉をサイコロ状に小さく刻んだものが使用したもの
⚠ 店によっては
「衣ばっかりで肉少なっ!」
なこともあるので注意。
「蒙古」と言うのは中国語でモンゴルのことです。
下味つけた鶏肉にコーンスターチをまぶし、それを揚げます。
ベースのソースはトマトソース、サワープラムソース、チリソースなどの調味料と玉ねぎやチリを炒めます。
最後に無糖練乳(むとうれんにゅう、英語: evaporated milk)を加えて、揚げた鶏肉を合わせて軽く炒めます。
それが『蒙古鸡饭/蒙古鸡丁饭(モングージーファン/モングージーティンファン)』です。
下の写真は『蒙古鸡丁饭』の方です。
全然野菜が入ってないですね。

ケチな店になると、この手の揚げた鶏肉や豚肉が入ってる料理は衣が分厚くて中の鶏肉が小さいパターンもあって衣食べてるみたいで一向に腹が満たされないこともあるのでご注意を。
濃厚バター系|奶油鸡饭/奶油鸡丁饭
『蒙古鸡饭/蒙古鸡丁饭(モングージーファン/モングージーティンファン)』にちょっと似てるのが、『奶油鸡饭/奶油鸡丁饭(ナイヨウジーロウファン/ナイヨウジーティンファン)』です。
「奶油」と言うのはバターのことで、『蒙古鸡饭/蒙古鸡丁饭(モングージーファン/モングージーティンファン)』と同じように鶏肉を揚げます。
ニンニクやチリ、カリーリーフ(カレーの香りがする葉っぱ)玉ねぎをバターで炒め、そこに無糖練乳(むとうれんにゅう、英語: evaporated milk)を加えて、揚げた鶏肉を合わせて軽く炒めます。
蒙古鸡系のバター版。
- バター
- にんにく
- チリ
- カレーリーフ
- 無糖練乳
で仕上げる、コク重視の一皿。
ビールとの相性は文句なし。

これもコクがあって美味い一品です。
ちょっとこれは量が少なくて、肉もかなり小さめに切っていて物足りない感じでしたが・・・。
店の腕が出る|咖喱猪肉饭(チャイニーズカレー)
最後のおすすめは、『咖喱猪肉饭(ガーリージューロウファン)』です。
「咖喱」と言うのは、カレーのことで、チャイニーズスタイルのカレーです。

インドカレーでも日本カレーでもない
中華系カレー。
- シャバシャバでもない
- ドロドロでもない
- 「肉を食べるカレー」
👉 店ごとの差が激しいので要注意
当たり店に出会えたらラッキー。
まとめ|マレー中華は「一人飲み天国」
マレー中華は
- 安い
- 一人OK
- 酒に合う
最高の三拍子。
しかも
鶏⇄豚で変更可能な店も多く、
何度通っても飽きません。
次の一杯は、
ぜひマレー中華で飲ろうぜ。
