はじめまして「おうすけ」と言います。
このブログでは伊豆や静岡の観光スポット、おすすめグルメ、ランチスポットなど色々な分野を紹介していけたらと思っています。
伊豆を回って旅する『伊豆活』と称し活動していきます。
かつて住んでいた東南アジアの情報などもシェアしていきたいとも思っています。
よろしくお願いします。
10数年前からポツポツと現れ、いつの間にかどんどん増えていった台湾料理店。
ここ伊豆地方、沼津、三島、富士、韮山、函南などにも今でも多く見られます。
というか、日本全国に同じ様なお店があるのではないでしょうか?
どのお店も大体同じような看板で、安くて、量が多い、セットメニューが似ていて、ラーメンセットには必ず台湾ラーメンがある、といったかなり共通点があるのが特徴。
このコロナ禍でもほとんど潰れることなく営業しているお店が多い。
今更この話題の記事書いて誰が読むのかというほど、すでに我々の日常に定着しつつある台湾料理店。
このお店が急激に増え始めた頃、多くの人がいったいこのお店はなんなんだろう?チェーン店?提供しているのは台湾料理なの?なぜこんな安いの?と思ったに違いない。
色々な疑問を抱きつつも、一度試したら、安いし、量があるし、選択肢も多いし、味もそこそこ美味しいし、たまに行こうかとリピートされている方も多いのでは?
やはりネットでも多くの人が疑問に思い、記事を書いているが、実態はやはり不明なところが多い。
私、中国語を勉強しているので、いつかお店の方と仲良くなって、色々聞いてみたいなと思っています。
ネットで得た情報と実際に何店舗か行ってみて、今現在私がわかっている情報を元にちょっと書いてみたいと思います。
名古屋メシの「台湾ラーメン」との紛らわしさ。
冒頭で触れたように、この台湾料理店で必ず提供していると言ってもいいのが「台湾ラーメン」
台湾料理店なんだから台湾ラーメンと出していて当然と思われるかもしれないが、この台湾ラーメンは台湾には存在しません。
じゃあ一体この「台湾ラーメン」とはなんなのか?
名古屋飯の代表格に「台湾ラーメン」というのがあるのは皆さんご存知かと思います。
その名古屋飯の「台湾ラーメン」と台湾料理店の「台湾ラーメン」が深く関係しているのです。
なんとなく見た目も似てますよね?
まずはこの名古屋飯の「台湾ラーメン」について深掘りしてみましょう。
この名古屋の「台湾ラーメン」も実際は台湾発祥のラーメンではありません。
なんじゃそれ?笑ですよね?
この名古屋の「台湾ラーメン」は名古屋の「味仙」という台湾料理店が開発した名古屋飯だそうです。
「味仙」のホームページでは台湾料理店と書かれているのですが、メニューを見ても台湾料理というより普通の中華料理のメニュー。
ではこの名古屋の味仙ではじまった「台湾ラーメン」とは何なのか?
「台湾ラーメン」の元祖と言われる「味仙」さんのホームページにはこの様にある。
この台湾ラーメン。名前に反して実は台湾には存在しません。今から50数年ほど前、味仙が独自に開発したメイド・イン・名古屋のオリジナル料理なんです。本国の担仔麺(タンツーメン)をベースに辛くアレンジしたのが始まりで、もともとは従業員用のまかない料理だったとか。これを常連さんに出したところ好評で、メニューに加えることに。そして、80年代の激辛ブームを追い風に、一気にブレイクを果たしました。
「味仙」ホームページ
そう、まずややこしいのが、台湾料理ではないこのラーメンが「台湾ラーメン」と名付けられていること。
しかも提供している「味仙」も実際には台湾料理店じゃない・・・。
「味仙」のホームページによると ”本国の担仔麺(タンツーメン)をベースに辛くアレンジしたのが始まり” とあるが、私台湾で担仔麺を食べたことがありますが、この「台湾ラーメン」とは味の根本から違う様な気がします。
そして、この「味仙」から始まった「台湾ラーメン」が、今日本全国にあるいわゆる「台湾料理店」の「台湾ラーメン」に大いに関係しているのだ。
「味仙」発祥の名古屋「台湾ラーメン」と台湾料理店の「台湾ラーメン」は味は違えど、見た目はなんとなく似ている。
もちろんお店によって味の微妙な違いはあるが、ほぼ一緒と言っても過言ではない。
なぜ台湾料理店は爆発的に増えたのか?なぜ台湾ラーメンなのか?
話を戻して、なぜこの台湾料理店で台湾ラーメンが出されているのか?
それは、この台湾料理店がどうやら名古屋で始まったかららしいのです。
一体どんな会社、グループが裏で動かしているのかは調べたのですが、情報が少ない。
ひとつたどり着いたのが、名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファーの永谷正樹という方の書いた記事とその記事で紹介されていた名古屋の中華料理店の『中国料理 龍美』のウェブサイトだった。
どうやらこの『中国料理 龍美』が全国の台湾料理店のベースになったというのだ。
その記事とウェブサイトの内容を簡単にまとめてみた。
この『中国料理 龍美』のグループは現在斎藤さんという方が代表である。
この斉藤さんのお父様の蔡さんが1999年に開店させた『中国料理 龍美』が、名古屋での中国人経営の中華料理店の第一号だというのだ。
斉藤さんのお父様、蔡さんは中国の方で、来日して5年が経った頃、市内の千種区覚王山にあった『眞弓苑』という中華料理店で働きはじめた。
そこで料理長の渡邊さんという方に出会い、蔡さんは本場中国の味を、渡邊さんは日本人が好む町中華の味を互いに教え合い親交を深めた。
後に二人は激安のセットメニューを取り入れ、それにビールまでつけたお得なセットを売り出し、人気が出るようになった。
そして、その当時名古屋で流行っていた味仙から始まった「台湾ラーメン」も味を変え取り入れられた。
それぞれ二人は自分のお店をオープンさせ、蔡さんは『中国料理 龍美』をオープンさせた。
その蔡さんの元に大陸から中国人が集まり、蔡さんはメニューのレシピなどすべてのノウハウを包み隠すことなく伝え、今の台湾料理店の原型となった。
しかし、一つ引っかかる点がある。
これだけ全国に広がった台湾料理店のほとんどがほぼ同じようなメニュー、看板、営業形態を取っているが、これを全て蔡さんが伝えたのだろうか?
別の記事でこんな風にも書かれている。
蔡さんは名古屋市内に店舗を拡大した。さらに、そこで働いていた料理人が独立したり、中国から蔡さんを頼って来日した人が店を開いたりもした。中には蔡さんとはまったく面識がない中国人がメニューや価格をそっくりそのまま、まねをして店をはじめるケースもあったという。それをまた別の中国人がまねて……といった具合に、大陸系中華は雨後のタケノコのごとく激増していったのだ。
東洋経済オンライン
もしこれが事実だとしたら、中国人はなんて忠実なんだろう。
こんなに正確に真似ていくとは。
以前岡山の友人のところに遊びにいった時に、台湾料理屋さんに連れていってもらった。
そこのメニューも、自分の家の近所の台湾調理屋のメニューとほぼ一緒でびっくりした。
しかし、ここまで似ていると、何かもっと他のブローカー的な存在があるような気がする。
きっとこの蔡さんのビジネス形態を利用してブローカーが次から次へと新しい経営者を呼んで広がったのかもしれない。
こんな興味深い記事を書いている方もいました。
この方の書いている記事もなるほどと思わせるものでした。
私もぜひ今度台湾料理店を経営している方達と直接話して情報を得てみたいと思います。
ということで、次回この伊豆地方の台湾料理店のご紹介をしたいと思います。
台湾料理屋さんはメニューやビジネス形態は似ていても、味やクオリティーは全然違う。
その辺の違いもリポートしていきたいと思います。
『空知舎 黒の雲丹醤油』
沼津のクラフトビール、ベアードビールもよろしく!
伊豆のわさびやの作ったふりかけとマヨネーズ
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